アポニーグリーンの誕生秘話
今回は、アポニーグリーンのコーヒーカップとソーサーの宣伝をさせていただきます。
1860年代後半ハンガリーににアポニーという伯爵がいました。ある日突然、大事なパーティーを開く事になり、来客用の新しいディナーセットが急遽必要になりました。アポニー伯爵は、ヘレンドに急ぎ注文をします。急な依頼にもヘレンドはインスピレーションを得ます。「そうだ!”インドの華”シリーズの一部をとって作ってみよう」と思ったかどうかはわかりませんが、ヘレンドの閃きでインドの華の簡略版としてアポニーは誕生しました。
「インドの華」は、ナポレオン三世の皇妃ウージェニ(1852年に即位した)が、ハプスブルク皇帝のフランツ・ヨーゼフを持て成す晩餐会用に購入したもので、皇妃ウージェ二が選んだものは艶やかなピンクのものでした。
このエキゾチックな華のデザインは、折しもパリの世界万博開催で日本から徳川幕府、薩摩藩、佐賀藩が出展し、熱狂的「ジャポニズム」ブームが巻き起こる中、ヘレンドはジャポニズム柿右衛門の絵柄に影響を受け、当時世界の貿易で成功していた東インド会社に因んで「インドの華」が誕生したようです。これはチャイナニズムからジャポニズムへの大きな転換点でもありました。
パリ世界万博で幕府の出展に貢献した渋沢栄一さんは、使節団としてナポレオン三世に謁見されたそうです。壮大な背景の中でブームとなったジャポニズムの代表格「インドの華」は、アルバート・アポニー伯爵の急な依頼によって「ヘレンドグリーン」とよばれる「アポニー・グリーン」シリーズを世に出し、世界のベストセラーを生むことになりました。
ヘレンドの生み出すグリーンは、独特な鮮やかさがある美しい色合いでありながら、観る人の心をホッと和ませます。あなたのティータイムを「アポニー・グリーン」で過ごしてみませんか?
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